また小鳥のなく音をたてようと思えば、こずえにきて節おもしろそうに鳴く小鳥の音を出すことができたのであります。
光治は学校から家に帰ると、じいさんからもらった笛を持って野原へ出たり、また麓の森に入って、あるいは草の上に腰を下ろしたり、あるいは木の根に腰をかけたりし、その笛を吹くのをなによりの楽しみとしたのでありました。
彼はこうして笛を吹いていますと、あるときは、くびのまわりの赤い、翼の色の美しい小鳥がどこからか飛んできて、すぐ光治が笛を吹いている頭の上の木の枝に止まって、はじめのうちは、こくびをかしげて熱心に下の方を向いて、笛の音に聞きとれていましたが、しまいには小鳥も、その笛の音につられてさえずりはじめたのでありました。