ある日の晩方、彼はさびしく思いながら田舎路を歩いていますと、不思議なことには、このまえじいさんにあったと同じところで、またあちらから箱をしょってとぼとぼと夕日の光を浴びながら歩いてくるじいさんに出あいました。
じいさんは光治の顔を見ると、忘れずにいたものとみえて、にこにこ笑いながら、近寄ってきまして、
「坊はさだめし笛が上手に吹けるようになったろう、さあ、あの笛を私にお返しなさい。
ある日の晩方、彼はさびしく思いながら田舎路を歩いていますと、不思議なことには、このまえじいさんにあったと同じところで、またあちらから箱をしょってとぼとぼと夕日の光を浴びながら歩いてくるじいさんに出あいました。
じいさんは光治の顔を見ると、忘れずにいたものとみえて、にこにこ笑いながら、近寄ってきまして、
「坊はさだめし笛が上手に吹けるようになったろう、さあ、あの笛を私にお返しなさい。