長吉は学校の課目の中で、いちばん算術の成績が悪かったので、この時間にはよく先生からしかられました。
先生というのはもう四十五、六の、頭のはげかかった脊の低い人でありました。
長吉は朝学校へゆきます前に時間割りを見まして、自分の好きな作文や、歴史の時間などがあって、算術の時間がない日には、なんとなく学校へゆくのが楽しみで、またうれしくて勇んで家から出てゆくのでありましたが、もしその日に算術の時間があったときは、なんとなく気持ちが重くて、おもしろくなくて、ゆくのがいやでたまらなかったのです。
長吉は学校の課目の中で、いちばん算術の成績が悪かったので、この時間にはよく先生からしかられました。
先生というのはもう四十五、六の、頭のはげかかった脊の低い人でありました。
長吉は朝学校へゆきます前に時間割りを見まして、自分の好きな作文や、歴史の時間などがあって、算術の時間がない日には、なんとなく学校へゆくのが楽しみで、またうれしくて勇んで家から出てゆくのでありましたが、もしその日に算術の時間があったときは、なんとなく気持ちが重くて、おもしろくなくて、ゆくのがいやでたまらなかったのです。