小川未明 『黒い塔』 いまは塔を下りて帰ることもできないほどに、風雨がつのったのでありました。 しかたなく、姫はこの心の悲しみを琴の糸に托して、いつまでも琴を弾いていました。 このとき、ふと目を上げて沖の方をながめますと、真っ黒な壁を築いたように海が浮き上がったのです。 小川未明の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア