赤い姫君と黒い皇子の結婚の日のことであります。
皇子は、待てども待てども、姫君が見えないので、腹をたてて、ひとつには心配をして、幾人かの勇士を従えて、自らシルクハットをかぶり、燕尾服を着て、黒塗りの馬車に乗り、姫から贈られた黒馬にそれを引かせて、お姫さまの御殿のある城下を指して駆けてきたのです。
城下の人々は、今度のことから、なにか起こらなければいいがと心配していました。
赤い姫君と黒い皇子の結婚の日のことであります。
皇子は、待てども待てども、姫君が見えないので、腹をたてて、ひとつには心配をして、幾人かの勇士を従えて、自らシルクハットをかぶり、燕尾服を着て、黒塗りの馬車に乗り、姫から贈られた黒馬にそれを引かせて、お姫さまの御殿のある城下を指して駆けてきたのです。
城下の人々は、今度のことから、なにか起こらなければいいがと心配していました。