さうして二三日の間は殆ど人と口を利く元氣もない程の苦痛に囚へられた。
漸く床の上に起き直つて、小机を蒲團の傍まで引張つて來て胃の膨滿を抑へながら、原稿紙に向かつた時は、もう世の中が秋の色を帶びてゐた。
時機を失して著者に對しては甚だ濟まないと思つたが、書かないよりは増しだらうと己惚れて所感を記す事にした。
さうして二三日の間は殆ど人と口を利く元氣もない程の苦痛に囚へられた。
漸く床の上に起き直つて、小机を蒲團の傍まで引張つて來て胃の膨滿を抑へながら、原稿紙に向かつた時は、もう世の中が秋の色を帶びてゐた。
時機を失して著者に對しては甚だ濟まないと思つたが、書かないよりは増しだらうと己惚れて所感を記す事にした。