ちょうどこのとき、一人のおじいさんがつえをついて、前を通りかかりましたが、懐から財布を出して、一つの銀貨を二人のうずくまっている前に投げ出して立ち去りました。
ぴかぴか光る銀貨は、砂の上に落ちて光っていました。
二人の故郷では銭というようなものがなかったから、それがなんであるかわかりませんでしたけれど、ただ、その美しい光に魅せられて、二人のうちの年とったほうが、真っ黒な毛の生えた、つめの伸びた黒い手でふいに、小鳥をつかむときのようにすばしこく銀貨を握ってしまいました。
ちょうどこのとき、一人のおじいさんがつえをついて、前を通りかかりましたが、懐から財布を出して、一つの銀貨を二人のうずくまっている前に投げ出して立ち去りました。
ぴかぴか光る銀貨は、砂の上に落ちて光っていました。
二人の故郷では銭というようなものがなかったから、それがなんであるかわかりませんでしたけれど、ただ、その美しい光に魅せられて、二人のうちの年とったほうが、真っ黒な毛の生えた、つめの伸びた黒い手でふいに、小鳥をつかむときのようにすばしこく銀貨を握ってしまいました。