夏目漱石 『京に着ける夕』 余は夏蜜柑の皮を剥いて、一房毎に裂いては噛み、裂いては噛んで、あてどもなくさまようて居ると、いつの間にやら幅一間位の小路に出た。 此の小路の左右に並ぶ家には門並方一尺許りの穴を戸にあけてある。 さうして其の穴の中から、もし/\と云ふ聲がする。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア