夏目漱石 『それから』 代助は昨夕床の中で慥かにこの花の落ちる音を聞いた。 彼の耳には、それが護謨毬を天井裏から投げ付けた程に響いた。 夜が更けて、四隣が静かな所為かとも思ったが、念のため、右の手を心臓の上に載せて、肋のはずれに正しく中る血の音を確かめながら眠に就いた。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア