おなじ金属でつくったものなら、この一つだけが、くさらぬというわけがあるまい。
と、博士は、科学者なら、空想を事実として、信ずるわけにいかないと、ひややかな調子で、助手に答えたのであります。
このとき、博士は、古墳の発掘をてつだってくれた役場の若い書記にしろ、学校の先生にしろ、話を聞いていると、みんな若い人たちは詩人であって、物質だけをたよりとしていない、そのことは、いままでの学者たちとちがって、たましいのありかを知るといういきかたで、考古学の将来に、明るい道が開けるような気がしたと、助手の小田さんにむかっていったのでした。