代助は子供の頃非常な肝癪持で、十八九の時分親爺と組打をした事が一二返ある位だが、成長して学校を卒業して、しばらくすると、この肝癪がぱたりと已んでしまった。
それから以後ついぞ怒った試しがない。
親爺はこれを自分の薫育の効果と信じてひそかに誇っている。
代助は子供の頃非常な肝癪持で、十八九の時分親爺と組打をした事が一二返ある位だが、成長して学校を卒業して、しばらくすると、この肝癪がぱたりと已んでしまった。
それから以後ついぞ怒った試しがない。
親爺はこれを自分の薫育の効果と信じてひそかに誇っている。