やがて、リヤカーは、坂を下ると、道をまがって、二人の少年と犬を乗せながら、自分たちの家のある町の中へ入ったのでした。
その夜、空き地では、かたすみの方に、わずかばかりしげる草むらの中から、いろいろの虫の声が聞かれました。
しかし、秀吉には故郷の、あのかぎりもなく広い田んぼから、さながら雨の降る音のように流れてくる、ひびきの高い虫の声とは、おのずから感じがちがって、もう秋の近づいたという、心のひきしまる、さびしさは味わわれませんでした。
やがて、リヤカーは、坂を下ると、道をまがって、二人の少年と犬を乗せながら、自分たちの家のある町の中へ入ったのでした。
その夜、空き地では、かたすみの方に、わずかばかりしげる草むらの中から、いろいろの虫の声が聞かれました。
しかし、秀吉には故郷の、あのかぎりもなく広い田んぼから、さながら雨の降る音のように流れてくる、ひびきの高い虫の声とは、おのずから感じがちがって、もう秋の近づいたという、心のひきしまる、さびしさは味わわれませんでした。