その一軒の家へ、戦時中に、疎開してきた、家族がありました。
からだの弱そうな男の子が、よく二階の窓から、ぼんやりと、彼方の山をながめて、なにか考えていました。
季節が秋にはいると、どこからともなく、渡り鳥があかね色の夕空を、山の上高く、豆粒のように、ちらばりながら、飛んでいくのが見えました。
その一軒の家へ、戦時中に、疎開してきた、家族がありました。
からだの弱そうな男の子が、よく二階の窓から、ぼんやりと、彼方の山をながめて、なにか考えていました。
季節が秋にはいると、どこからともなく、渡り鳥があかね色の夕空を、山の上高く、豆粒のように、ちらばりながら、飛んでいくのが見えました。