例えば白なら白と云う属性の概念があって、白墨、白紙、白旗、雪などという出来上ったもののうちから白と云う属性だけを引き抜いてこの概念の下に詰め込むのが至当でありましょう。
しかるにただ色だけが白いからと云って、色の白いものは形や質や温度その他のいかんに関せずことごとく白のうちへ入れて、しかも外へ出る事を許さなかったら、統一のできるのは白という属性だけであるにも関せず、人はすべての点において統一されているかのごとく誤解を抱くのであります。
白いものは白で区別しても差し支ないから、これと同時に、形や質の点においても区別して、一個の具体を二重にも三重にも融通の利くように取り扱わなくっては真相には達せられんはずであります。