代助は近頃流行語の様に人が使う、現代的とか不安とか云う言葉を、あまり口にした事がない。
それは、自分が現代的であるのは、云わずと知れていると考えたのと、もう一つは、現代的であるがために、必ずしも、不安になる必要がないと、自分だけで信じていたからである。
代助は露西亜文学に出て来る不安を、天候の具合と、政治の圧迫で解釈していた。
代助は近頃流行語の様に人が使う、現代的とか不安とか云う言葉を、あまり口にした事がない。
それは、自分が現代的であるのは、云わずと知れていると考えたのと、もう一つは、現代的であるがために、必ずしも、不安になる必要がないと、自分だけで信じていたからである。
代助は露西亜文学に出て来る不安を、天候の具合と、政治の圧迫で解釈していた。