平和な春の晩にはお琴の音がしたり、お茶をにるかおりがして、歌にも『あおによし奈良の都は咲く花の、におうがごとくいまさかりなり』と、たたえられた都も、今はあとかたなく、草がぼうぼうとしているのですから、考えれば、ほんとうにさびしいものです。
「戦争がなければ、いいんですね。
「だれでも、その当座は、戦争の悪いこと、恐ろしいことを身にしみて感じますが、それを、じき忘れてしまうのです。
平和な春の晩にはお琴の音がしたり、お茶をにるかおりがして、歌にも『あおによし奈良の都は咲く花の、におうがごとくいまさかりなり』と、たたえられた都も、今はあとかたなく、草がぼうぼうとしているのですから、考えれば、ほんとうにさびしいものです。
「戦争がなければ、いいんですね。
「だれでも、その当座は、戦争の悪いこと、恐ろしいことを身にしみて感じますが、それを、じき忘れてしまうのです。