小川未明 『渋温泉の秋』 五六月頃の春の初めには、此の山中にも、うす緑色の色彩は柔かに艶かにあるものをと夢幻的の感じに惹き入られた。 昼過ぎになると、日は山を外れて温泉場の屋根を紅く染めた。 遠く眺めると彼方の山々も、野も、河原も、一様に赤い午後の日に色どられている。 小川未明の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア