それで少々出立地を変えて見たら、この窮屈を破ると同時にこの曖昧をも幾分か避けられるだろうと思います。
(四) もう一つ申して本題に入るつもりでありますが、これは純粋なる歴史的研究とは云えないかも知れません。
今まで述べた三カ条はみな文学史に連続した発展があるものと認めて、旧を棄てて漫りに新を追う弊とか、偶然に出て来た人間の作のために何主義と云う名を冠して、作そのものを是非この主義を代表するように取り扱った結果、妥当を欠くにもかかわらずこれをあくまでも取り崩しがたき whole と見傚す弊や、あるいは漸移の勢につれてこの主義の意義が変化を受けて混雑を来す弊を述べたのであります。