たしかに、猛獣に襲われるより怖しいことだったにちがいない。
この、少しの反抗力をも有しない彼等に対してすら、その執拗と根気に怖れをなしているので、考えただけで、身震いがしました。
こういうと、自分の行為に矛盾した話であるが、しばらく、利害の念からはなれて、害虫であろうと、なかろうと、それが有する生命の何たるかについて、深く考えたならば、誰しも殺生ということに、いゝ気持はしなかったでありましょう。
たしかに、猛獣に襲われるより怖しいことだったにちがいない。
この、少しの反抗力をも有しない彼等に対してすら、その執拗と根気に怖れをなしているので、考えただけで、身震いがしました。
こういうと、自分の行為に矛盾した話であるが、しばらく、利害の念からはなれて、害虫であろうと、なかろうと、それが有する生命の何たるかについて、深く考えたならば、誰しも殺生ということに、いゝ気持はしなかったでありましょう。