一疋の親の海豹が、氷山のいただきにうずくまって、ぼんやりとあたりを見まわしていました。
その海豹は、やさしい心を持った海豹でありました。
秋のはじめに、どこへか姿の見えなくなった自分のいとしい子供のことを忘れずに、こうして、毎日あたりを見まわしているのであります。
一疋の親の海豹が、氷山のいただきにうずくまって、ぼんやりとあたりを見まわしていました。
その海豹は、やさしい心を持った海豹でありました。
秋のはじめに、どこへか姿の見えなくなった自分のいとしい子供のことを忘れずに、こうして、毎日あたりを見まわしているのであります。