見なければ、知らずにしまったことだ、そうだ、おれは、見なかったことにして、このままいってしまおう……と、気の弱い彼は自分の心をはげまして、そのまま小犬を見捨てて、家へ帰ってしまいました。
その夜は、前の晩よりも寒く、それに、風さえ烈しかったのであります。
男は、たびたび目をさまして、床の中で、後に一ぴき生き残っていた、いじらしい犬の姿を思い出していました。
見なければ、知らずにしまったことだ、そうだ、おれは、見なかったことにして、このままいってしまおう……と、気の弱い彼は自分の心をはげまして、そのまま小犬を見捨てて、家へ帰ってしまいました。
その夜は、前の晩よりも寒く、それに、風さえ烈しかったのであります。
男は、たびたび目をさまして、床の中で、後に一ぴき生き残っていた、いじらしい犬の姿を思い出していました。