神楽坂へかかると、寂りとした路が左右の二階家に挟まれて、細長く前を塞いでいた。
中途まで上って来たら、それが急に鳴り出した。
代助は風が家の棟に当る事と思って、立ち留まって暗い軒を見上げながら、屋根から空をぐるりと見廻すうちに、忽ち一種の恐怖に襲われた。
神楽坂へかかると、寂りとした路が左右の二階家に挟まれて、細長く前を塞いでいた。
中途まで上って来たら、それが急に鳴り出した。
代助は風が家の棟に当る事と思って、立ち留まって暗い軒を見上げながら、屋根から空をぐるりと見廻すうちに、忽ち一種の恐怖に襲われた。