年ちゃんは、紅茶の空きかんの中へ、ガラスのおはじきを入れていましたし、正ちゃんは、ほうじ茶の紙の空き袋の中へ、ガラスのおはじきも入れていれば、また、秋の暮れにお宮の大きな木の下で拾った、銀杏の実も入れていました。
毎朝、洗い清められる玄関の外のアスファルトの上に、二人はしゃがみながら、たがいにおはじきを出して見せ合ったり、取りっこをしたりして、遊んでいました。
年ちゃんの持っている、青い色のおはじきは、町へお母さんといっしょにお使いにいって買ってもらったもので、眼鏡のようにして、すかして見ると、空も、家も、木も、うす青く、遠く、遠く、なって見えるので、年ちゃんは魔法の眼鏡と自分で呼んでいる、大事な、そして、好きなおはじきでありました。