その著しき例は小説の場合であって、時に、冗漫なる描写と、筋の変化と、興味を強めるために道草を耽ることを余儀なくされることがある。
けれど、娯楽よりは、教化を重んずる童話にあっては、全的な人間生活の体験と、自然等より得たる観察とを簡約し、純化して表現する特殊性を有するが故に、燦たる独自の芸術として、誇るべきものを持つのであります。
これ等の諸点に鑑みて、私は、茲に、子供研究社創刊の童話雑誌「お話の木」を主宰するに当たり、多年翹望したる好機として、真の児童文化のために起ち、全力を之に致さんことを誓います。