世にも、その数の少ない利助の作を、祖父が手にいれて、それを愛したこと、そのさかずきは長い間、我が家の古びた仏壇のひきだしの中に入れてあったのを、自分が、むざむざ持ち出して捨てるように、この東京のつまらない古道具屋にやってしまったと考えると、彼はなんとなくすまないような、またとりかえしのつかないようなくやしさを感じたのです。
そして、どうかして、それを探し出さなければならないと思いました。
孫は、さっそく、いつか自分の宿に呼んできた古道具屋へたずねてゆきました。
世にも、その数の少ない利助の作を、祖父が手にいれて、それを愛したこと、そのさかずきは長い間、我が家の古びた仏壇のひきだしの中に入れてあったのを、自分が、むざむざ持ち出して捨てるように、この東京のつまらない古道具屋にやってしまったと考えると、彼はなんとなくすまないような、またとりかえしのつかないようなくやしさを感じたのです。
そして、どうかして、それを探し出さなければならないと思いました。
孫は、さっそく、いつか自分の宿に呼んできた古道具屋へたずねてゆきました。