身を切るように寒さが膚に浸みた。
老婆は、痩せ細った手をきちんと膝の上に重ねている――この時私は老婆の向いている方向には、何かあるのでないかと思ったから、その方を見たが何もない。
ただその方角は鬼門で歳破金神に当っていると思ったことと、暗いランプの光りに照されて隅の煤けた柱に頭の磨り切れた古箒が下っていた。
身を切るように寒さが膚に浸みた。
老婆は、痩せ細った手をきちんと膝の上に重ねている――この時私は老婆の向いている方向には、何かあるのでないかと思ったから、その方を見たが何もない。
ただその方角は鬼門で歳破金神に当っていると思ったことと、暗いランプの光りに照されて隅の煤けた柱に頭の磨り切れた古箒が下っていた。