小川未明 『悪魔』 女の手足は、朝の七時に動き初まると、夜の十時にならなけれや止まない。 汽笛が鳴ってばたりと止んだ時は、さながら、時計の螺旋が弛みきって、止まった刹那のように気味悪く音もない。 窓を見ている女の瞳は、空の一所に止ったぎり動かなかった。 小川未明の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア