かねちゃんは、お爺さんの後について余程歩いたかと思う時分に、だんだんお爺さんの歩みが早くなったようで、かねちゃんは一生懸命に追い付こうと思って駆け出しましたけれどだんだん遠く遠くなって、提燈の火が小さくなるばかりであります。
もはや堪えきれなくなって、泣き出そうとしました時、お爺さんの身の辺から鬼火のようなものが、とろとろと燃え上りましたかと思うと、もはや消えて真暗やみになって、身体がだるくなって、とうとう眠てしまいました。
あくる日の朝、目をぱっちりあけて見ますと、破れた船の中に自分は眠ていて、まりも枕頭でごろごろごろついています。