今迄あった桜の木や、樫の木は他へ移されてしまい、真直に往来に通っていた参詣人のための、道は耕されて圃となり、堂は造り代えられて、勝手許や便所まで附け加えられて、全くの普通の長屋となってしまい、その跡に入って来たのが、周蔵であった。
周蔵は独身者であるから、神様を祭ってあった跡に入っても、決して汚れはしないから、罰が当らないだろうと近所の人はいっていたが、入ると間もなく彼は病気にかかった。
多分風をひいたのだろう。
今迄あった桜の木や、樫の木は他へ移されてしまい、真直に往来に通っていた参詣人のための、道は耕されて圃となり、堂は造り代えられて、勝手許や便所まで附け加えられて、全くの普通の長屋となってしまい、その跡に入って来たのが、周蔵であった。
周蔵は独身者であるから、神様を祭ってあった跡に入っても、決して汚れはしないから、罰が当らないだろうと近所の人はいっていたが、入ると間もなく彼は病気にかかった。
多分風をひいたのだろう。