後に遺った一軒の、柿村屋という男は、にがみ走った、極く黙った四十五六の男であったが、腹は一層黒くて落付いた、見ただけでは分らない人物である。
村の人々はこういった。
何といっても、まだおくらは女だ、柿村屋は、食える男でない、おくらをうまい具合に立行かぬようにし、あの森の中から追い払ったのも柿村屋の仕事だろうなどといった。
後に遺った一軒の、柿村屋という男は、にがみ走った、極く黙った四十五六の男であったが、腹は一層黒くて落付いた、見ただけでは分らない人物である。
村の人々はこういった。
何といっても、まだおくらは女だ、柿村屋は、食える男でない、おくらをうまい具合に立行かぬようにし、あの森の中から追い払ったのも柿村屋の仕事だろうなどといった。