何処を見ても、眼を遮るようなものがなくて、ただ、この癈れ果てた空屋敷の跡には夕靄がぼんやりと白くかかっているばかりであった。
正一は、仕方なしに地面の上に臥ている訳にも行かないような気がして、気の急いでいる刹那に、ふと空井戸のあることに気がついて、早速其処に走った。
空井戸の中を覗くと、真暗であった。
何処を見ても、眼を遮るようなものがなくて、ただ、この癈れ果てた空屋敷の跡には夕靄がぼんやりと白くかかっているばかりであった。
正一は、仕方なしに地面の上に臥ている訳にも行かないような気がして、気の急いでいる刹那に、ふと空井戸のあることに気がついて、早速其処に走った。
空井戸の中を覗くと、真暗であった。