小川未明 『捕われ人』 ただ思うより他、再び帰ることが出来ぬ身である。 若しこの歌が止んだなら全く浮世と繋がる一筋の糸も断ち切られてしまうので、悪むべき敵ながら、その歌う歌の調子に涙ぐまれた。 かくて物憂い眸を地上から上げて見ると、小男は鉞を磨ぎながら歌いつづけている。 小川未明の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア