二郎はやっとのことで平の場所へ出たかと思うと広い野原であります。
昔は大名か何かの、奇麗な御殿があった所だと見えて、大きな礎石や、瓦の欠や、石垣などが残っています。
その荒れた城跡に草の茫々と生えた中で、夕暮方の空を眺めて一人の痩た乞食が胡弓を鳴らして、悲しい歌を歌っていました。
二郎はやっとのことで平の場所へ出たかと思うと広い野原であります。
昔は大名か何かの、奇麗な御殿があった所だと見えて、大きな礎石や、瓦の欠や、石垣などが残っています。
その荒れた城跡に草の茫々と生えた中で、夕暮方の空を眺めて一人の痩た乞食が胡弓を鳴らして、悲しい歌を歌っていました。