小川未明 『森の妖姫』 疾風は林を掠め、森を掠め、野を掠め、雲乱れて飛び、蜩の泣声止んで、寂寞として天地は静まりかえった。 青年画家は麓を志して道をいそいだが、後方の山を越えて、千軍万馬の襲い来る鉄蹄の響きや、馬の嘶をきいた。 忽ち雨やら、風の物音が耳許を襲う。 小川未明の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア