この一言は、いかにも北国の淋しい、暗い、物凄い夜を言いふくめている。
闇夜に、誰一人通らない田舎道を、曲りまがって、田の中や、五六本並木の立っている処や、二三軒人家のある前を通って、一里余り、もしくは二里も、提燈の火を頼りにとぼとぼと町まで歩いて出かけなければならなかった。
――夜更けてから、波の音が聞える。
この一言は、いかにも北国の淋しい、暗い、物凄い夜を言いふくめている。
闇夜に、誰一人通らない田舎道を、曲りまがって、田の中や、五六本並木の立っている処や、二三軒人家のある前を通って、一里余り、もしくは二里も、提燈の火を頼りにとぼとぼと町まで歩いて出かけなければならなかった。
――夜更けてから、波の音が聞える。