峠の上には、一軒の茶屋がありました。
夏から秋にかけて、この嶮しい山道を歩いて、山を越して、他国へゆく旅人があったからですが、もう秋もふけたので、この数日間というものまったく人の影を見なかったのであります。
茶屋の主人は、家族のものをみんな山から下ろしてしまって、自分だけが残り、あとかたづけをしてから山をおりようとしていました。
峠の上には、一軒の茶屋がありました。
夏から秋にかけて、この嶮しい山道を歩いて、山を越して、他国へゆく旅人があったからですが、もう秋もふけたので、この数日間というものまったく人の影を見なかったのであります。
茶屋の主人は、家族のものをみんな山から下ろしてしまって、自分だけが残り、あとかたづけをしてから山をおりようとしていました。