谷崎潤一郎 『刺青』 と云われて追い返された。 月が対岸の土州屋敷の上にかゝって、夢のような光が沿岸一帯の家々の座敷に流れ込む頃には、刺青はまだ半分も出来上らず、清吉は一心に蝋燭の心を掻き立てゝ居た。 一点の色を注ぎ込むのも、彼に取っては容易な業でなかった。 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア