で、かくの如きことを考えるにつけても、いかにわれ/\黄色人種が陰翳と云うものと深い関係にあるかが知れる。
誰しも好んで自分たちを醜悪な状態に置きたがらないものである以上、われ/\が衣食住の用品に曇った色の物を使い、暗い雰囲気の中に自分たちを沈めようとするのは当然であって、われ/\の先祖は彼等の皮膚に翳りがあることを自覚していた訳でもなく、彼等より白い人種が存在することを知っていたのではないけれども、色に対する彼等の感覚が自然とあゝ云う嗜好を生んだものと見る外はない。
われ/\の先祖は、明るい大地の上下四方を仕切ってまず陰翳の世界を作り、その闇の奥に女人を籠らせて、それをこの世で一番色の白い人間と思い込んでいたのであろう。