今に文明が一段と進んだら、交通機関は空中や地下へ移って町の路面は一と昔前の静かさに復ると云う説もあるが、いずれその時分にはまた新しい老人いじめの設備が生れることは分りきっている。
結局年寄りは引っ込んでいろと云うことになるので、自分の家にちゞこまって手料理を肴に晩酌を傾けながら、ラジオでも聞いているより外に所在がなくなる。
老人ばかりがこんな叱言を云うのかと思うと、満更そうでもないとみえて、頃来大阪朝日の天声人語子は、府の役人が箕面公園にドライヴウェーを作ろうとして濫りに森林を伐り開き、山を浅くしてしまうのを嗤っているが、あれを読んで私は聊か意を強うした。