そうして糠味噌だの醤油樽だのゝ咽せ返るような古臭い匂いが、薄暗い小屋の中にこもって、わらじ虫がぞろ/\と蜘蛛の巣だらけの屋根裏や樽の周囲に這って居る有様が、何か不思議な面白い徒らを幼い者にそゝのかすようであった。
すると何処やらでくす/\と忍び笑いをするのが聞えて、忽ち梁に吊るしてあった用心籠がめり/\鳴るかと思うと、其処から「わあ」と云いながら仙吉の顔が現れた。
「やい、下りて来い。
そうして糠味噌だの醤油樽だのゝ咽せ返るような古臭い匂いが、薄暗い小屋の中にこもって、わらじ虫がぞろ/\と蜘蛛の巣だらけの屋根裏や樽の周囲に這って居る有様が、何か不思議な面白い徒らを幼い者にそゝのかすようであった。
すると何処やらでくす/\と忍び笑いをするのが聞えて、忽ち梁に吊るしてあった用心籠がめり/\鳴るかと思うと、其処から「わあ」と云いながら仙吉の顔が現れた。
「やい、下りて来い。