光子は始終底気味悪く笑いながら、金文字入りの洋書が一杯詰まって居る書棚の上の石膏の像を指さした。
恐る/\額を上げて上眼づかいに薄暗い隅の方を見ると、筋骨逞しい裸体の巨漢が蟒に巻き付かれて凄じい形相をして居る彫刻の傍に、例の青大将が二三匹大人しくとぐろを巻いて、香炉のように控えて居るが、恐ろしさが先に立って本物とも贋物とも見極めが付かない。
「何でもあたしの云う通りになるだろうね」
光子は始終底気味悪く笑いながら、金文字入りの洋書が一杯詰まって居る書棚の上の石膏の像を指さした。
恐る/\額を上げて上眼づかいに薄暗い隅の方を見ると、筋骨逞しい裸体の巨漢が蟒に巻き付かれて凄じい形相をして居る彫刻の傍に、例の青大将が二三匹大人しくとぐろを巻いて、香炉のように控えて居るが、恐ろしさが先に立って本物とも贋物とも見極めが付かない。
「何でもあたしの云う通りになるだろうね」