一介の店員とまで零落しても、身に沁み込んだ藝者遊びの味は、しみ/″\忘れる事が出来ません。
時々彼は帳場の机に向いながら、なまめかしい女の声や陽気な三味線の音色を想い出して口の中で端唄を歌い、晝間から浮かれて居ることがあります。
しまいには辛抱が仕切れなくなり、何とか彼とか体の好い口を利いては其れから其れへとちび/\した金を借り倒し、主人の眼を掠めて遊びに行きます。
一介の店員とまで零落しても、身に沁み込んだ藝者遊びの味は、しみ/″\忘れる事が出来ません。
時々彼は帳場の机に向いながら、なまめかしい女の声や陽気な三味線の音色を想い出して口の中で端唄を歌い、晝間から浮かれて居ることがあります。
しまいには辛抱が仕切れなくなり、何とか彼とか体の好い口を利いては其れから其れへとちび/\した金を借り倒し、主人の眼を掠めて遊びに行きます。