そして、今見られるときまりが悪いから、自分が寝たあとでゆっくり見て、間違っているところがあったら直しておいてほしい、自分は明日の朝早く起きて、学校へ行く前に清書するからと云うのであった。
雪子は幸子たちがどうせ映画館か何かへ廻って、帰りがおそくなることが分っていたので、夕飯を済ますと悦子と一緒に風呂に漬かって、八時半頃に寝室へ上った。
悦子は幼い児のわりに余り寝つきがよくない方で、寝台に這入ってから二三十分の間、何かしきりに興奮してしゃべり続ける癖があるので、彼女を無事に寝かしつけると云うことが一と仕事になっているのであるが、雪子はいつも、こうして悦子を寝かしつけておしゃべりの相手になりながら自分も眠る。