貞之助もいつか顔見知りになって、あの柄があったらハリウドへでも行ってみたらよいのに、などと云ったが、そうヤンキー風ながさつさがなく、日本の婦人などとも巧く交際してゆけるしとやかさと優しさとを、何処かに持っていた。
と、紀元節の日の午後に、高座の滝までハイキングに行くところですが、門口まで一緒に来ましたからと云って、兄のキリレンコがニッカア姿で妹のあとから這入って来、上へは上らずに、庭へ廻って、テラスの椅子に腰をかけた。
そして貞之助に初対面の挨拶をして、カクテルを二三杯よばれて、三十分程話して行ったが、