十七
そんなことから、最初は真面目でよばれに行く気はなかったのだけれども、妙子の話でだんだん好奇心が募って来たのと、先方から再三招待があって断りにくくなったのとで、とうとうキリレンコの家へ出かけて行ったのは、春とは云ってもお水取の最中の冴え返った日のことであった。
先方では家族が揃って来てくれるようにと云っていたが、帰りがおそくなることが分っていたので、悦子は止めさせ、雪子も悦子のお附合いに留守番をすることになって、貞之助夫婦と妙子の三人だけで出かけた。
十七
そんなことから、最初は真面目でよばれに行く気はなかったのだけれども、妙子の話でだんだん好奇心が募って来たのと、先方から再三招待があって断りにくくなったのとで、とうとうキリレンコの家へ出かけて行ったのは、春とは云ってもお水取の最中の冴え返った日のことであった。
先方では家族が揃って来てくれるようにと云っていたが、帰りがおそくなることが分っていたので、悦子は止めさせ、雪子も悦子のお附合いに留守番をすることになって、貞之助夫婦と妙子の三人だけで出かけた。