英吉利の学校は私に学問を教えてくれた、而も月謝など一文も取りはしなかった、私は学校を出て看護婦になり、病院で月給を貰うようになったが、それもこれも皆英吉利のお蔭である、その英吉利がどうして悪いことがあろうか、と云うのであるが、「お婆ちゃん」に云わせると、お前はまだ歳が若いからほんとうのことが分らないのだ、と云うのである。
親子は次第に激昂して蒼白な顔色になって行ったが、好い塩梅に兄やウロンスキーの仲裁で、座が白けない程度にぷすぷす燻っただけで終った。
「ママチカとカタリナ、いつも英吉利のことで議論します。