「悦ちゃん、雀のお宿よ」
などと云いながら、野の宮の方へ歩いたが、午後になってから風が出て急にうすら寒くなり、厭離庵の庵室を訪れた時分には、あの入口のところにある桜が姉妹たちの袂におびただしく散った。
それからもう一度清涼寺の門前に出、釈迦堂前の停留所から愛宕電車で嵐山に戻り、三度渡月橋の北詰に来て一と休みした後、タキシーを拾って平安神宮に向った。
「悦ちゃん、雀のお宿よ」
などと云いながら、野の宮の方へ歩いたが、午後になってから風が出て急にうすら寒くなり、厭離庵の庵室を訪れた時分には、あの入口のところにある桜が姉妹たちの袂におびただしく散った。
それからもう一度清涼寺の門前に出、釈迦堂前の停留所から愛宕電車で嵐山に戻り、三度渡月橋の北詰に来て一と休みした後、タキシーを拾って平安神宮に向った。