「今夜寄せ書きして出したらどうや」
と、貞之助が云い出したので、皆賛成して、夕食後、階下の日本間の、お月見の供え物のしてある縁側の近くに、貞之助、幸子、悦子、妙子の四人が集ってお春に墨を磨らせながら巻紙を展べた。
そして貞之助が歌を書き、幸子と悦子が俳句ようのものを書いたが、妙子はそう云うものは不得手なので、松の間に月が懸かっている景色をさっと墨絵風に写生した。
「今夜寄せ書きして出したらどうや」
と、貞之助が云い出したので、皆賛成して、夕食後、階下の日本間の、お月見の供え物のしてある縁側の近くに、貞之助、幸子、悦子、妙子の四人が集ってお春に墨を磨らせながら巻紙を展べた。
そして貞之助が歌を書き、幸子と悦子が俳句ようのものを書いたが、妙子はそう云うものは不得手なので、松の間に月が懸かっている景色をさっと墨絵風に写生した。