「見合いのことで相談があってんけど、ま、明日にするわな」
雪子は幸子のそう云う言葉を聞き流して、先に二階へ上って行ったが、寝室に這入って見ると、悦子は枕もとのテーブルの上にさっきの土産物の数々を、―――阿波屋の草履の箱までも列べて眠っていた。
その、スタンドの灯影の中にある安らかな寝顔を覗き込んだ時、彼女は又もう一度、この家へ戻って来られたことの嬉しさが込み上げて来るのを感じた。
「見合いのことで相談があってんけど、ま、明日にするわな」
雪子は幸子のそう云う言葉を聞き流して、先に二階へ上って行ったが、寝室に這入って見ると、悦子は枕もとのテーブルの上にさっきの土産物の数々を、―――阿波屋の草履の箱までも列べて眠っていた。
その、スタンドの灯影の中にある安らかな寝顔を覗き込んだ時、彼女は又もう一度、この家へ戻って来られたことの嬉しさが込み上げて来るのを感じた。