谷崎潤一郎 『鍵』 ………関田町のマダムも私の夫も目下休暇中なので大体朝から家にいる。 もっとも夫は毎日必ず一二時間は外出し、その辺をうろついて帰って来る。 それは散歩が目的なのではあるが、もう一つの目的は、私に彼の日記帳を盗み読ませる餘裕を与えるためだと思う。 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア